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毎月 佐々部清監督がオススメする、外国映画と日本映画を1本ずつ監督よりコメントを頂き紹介していきます。

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Vo.31『ハスラー』 『復讐するは我にあり』

■2008年12月5日(金)放送

『ハスラー』

もう一年が終わろうとしています。
今年亡くなった偉大なスターにポール・ニューマンがいます。彼の主演作は『明日に向かって撃て!』を嘗てここで紹介しました。今回は『スティング』も考えましたがロバート・レッドフォードが共演ということもあったりしたので『ハスラー』にしました。
ポール・ニューマンの出世作ですね。
この作品でもアカデミー主演男優賞にノミネートされました。小さな規模の作品ですが脇役の俳優たちも素晴らしく、緊張感がずっと持続する作品です。ヒロインはパイパー・ローリー。僕の大好きな『キャリー』では病的な母親を演じていました。この映画でもヒロインなのですが、陰のあるアルコール依存の女性を演じます、命を投げ出して主人公に<人らしさ>を教えます。また、嫌な悪役を演じるジョージ・C・スコットも素晴らしいです。
ニューマンはこの作品ではアカデミー賞を取れませんでしたが、20数年後『ハスラー2』で見事アカデミー主演男優賞を受賞しました。でも僕はこちらの役の方が断然良いと思います。因みに『ハスラー2』の監督はマーティン・スコセッシでした。

『復讐するは我にあり』

こちらは今年亡くなった緒形拳さん主演の作品です。
野村芳太郎監督の『砂の器』『鬼畜』、五社英雄監督の『薄化粧』『陽暉楼』、渋いところでは池端俊策監督の『あつもの』などいろいろと考えましたが、結局『復讐するは我にあり』です。監督は今村昌平監督。今村監督には白黒映画の名作『赤い殺意』や『にっぽん昆虫記』などたくさんありますが、後期で一番好きな作品がこれです。僕が絶対に描くことのない殺人鬼が主役ですが、なんだかこの人物がきめ細かに描かれたいて、もちろん極悪非道な人物なのですが、妙におかしな愛嬌や優しさを感じさせるのです。そして、『ハスラー』もそうですが、脇を固める俳優さん達がすべて素晴らしい。倍賞美津子さん、
小川真由美さん、三国連太郎さん、ミヤコ喋々さん、清川虹子さん等々。こうしてこの原稿を書いていても、資料もないのにツラツラと名前が出てきます。
『優駿』でご一緒した時に、馬の出産シーンを待つ間、じっと馬房の前で母馬を見つめていた緒形拳さんの横顔を今でも思い出します。
昨年、柳葉敏郎さんでTVドラマとしてリメイクされました。丁寧に撮られてはいましたが、この作品には及ばなかったです。


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