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毎月 佐々部清監督がオススメする、外国映画と日本映画を1本ずつ監督よりコメントを頂き紹介していきます。

佐々部清監督プロフィール>>

Vo.8 『カッコーの巣の上で』 『デルス・ウザーラ』

■2006年11月24日(金)放送

『カッコーの巣の上で』

先月、東京国際映画祭で黒澤明賞を受賞したミロシュ・フォアマン監督の作品です。15年振りにミロシュ・フォアマン監督と会いました。実は15年前、日本で一緒に作品作りの準備をしました。ユーモア溢れる素敵な監督でした。
ミロシュ・フォアマンはこの作品で米・アカデミー賞の作品賞と監督賞を受賞しています。
精神病院が舞台のシリアスドラマですが、ミロシュ・フォアマンはこの作品をコメディと言っていました。ほかに『アマデウス』や『ラリー・フリント』等の作品も自分の作品はすべてコメディと言っていました。僕にはこの作品だけはコメディには思えなかったのですが……。
ジャック・ニコルソンを初めとした患者たちは当然素晴らしいのですが、権力の象徴として描かれる、ルイーズ・フィッシャー扮する看護婦長の怖さに圧倒されます。ミロシュ・フォアマン作品はいつも権力に挑む人たちが主役です。
何度観てもラストシーンには涙が溢れます。音楽の使い方なども良いお手本です。

 

『デルス・ウザーラ』

厳密に言えば日本映画ではありませんが、黒澤明監督作品なので……
黒澤作品は『七人の侍』を筆頭に『用心棒』『椿三十郎』などのエンターテインメント作品が多く取り上げられます。でも一方僕は『生きる』などのヒューマニズム溢れる作品も大好きです。
この作品は、ロシアの地図作製のために調査隊が自然に挑むお話。その道案内をするのが森に住む猟師のデルス・ウザーラです。いわば文明と自然の対比を調査隊の隊長と猟師という図式で描くのですが、その背景になる自然の描写が素晴らしいです。天候に拘る黒澤監督らしく、いろんな条件を狙って撮っていると思いますがその粘りには感服です。
デルスの叫ぶ「カピターン!」(=隊長)という声に最後の方では感動させられます。
黒澤作品としては大ヒット作品ではなかったと思いますが、是非ご覧ください。
  
※写真は『夕凪の街 桜の国』のロケ風景です。


Vo.1
4月28日(金)放送
『ウエスト・サイド物語』
『祭りの準備』
Vo.2
5月26日(金)放送
『殺人の追憶』
『新幹線大爆破』

Vo.3
6月23日(金)放送
『太陽がいっぱい』
『潮騒』

Vo.4
7月28日(金)放送
『映画に愛をこめて
アメリカの夜』
『最も危険な遊戯』

Vo.5
8月25日(金)放送
『ジョニーは戦場に
行った』
『ほたるの墓』
Vo.6
9月29日(金)放送
『ゴッドファーザー』
『砂の器』  
Vo.7
11月3日(金)放送
『旅の重さ』
『キャリー』
Vo.8
11月24日(金)放送
『カッコーの巣の上で』
『デルス・ウザーラ』
Vo.9
12月22日(金)放送
『柳生一族の陰謀』
『007/ロシアより
愛をこめて』
Vo.10
1月26日(金)放送
『グッドナイト&
グッドラック』
『博士の愛した数式』
 
Vo.11
2月23日(金)放送
  『蒲田行進曲』
『終電車』

Vo.12
3月23日(金)放送
  『華麗なる一族』
『小さな恋のメロディ』
 
Vo.13
4月27日(金)放送
『優駿』
『荒野の七人』
Vo.14
5月25日(金)放送
『情婦』
『事件』 
Vo.15
6月22日(金)放送
『樹の海』
『殺しのドレス』 
Vo.16
7月27日(金)放送
『ドリームガールズ』
『シェルブールの雨傘』
Vo.17
8月24日(金)放送
『エルビス・オン・ステージ』
『エレキの若大将』
Vo.18
9月28日(金)放送
『荒野の1ドル銀貨』
『それでもボクはやってない』
Vo.19
10月26日(金)放送
『Aサインデイズ』
『ザ・コミットメンツ』

Vo.20
11月23日(金)放送
『太陽を盗んだ男』
『明日に向かって撃て!』

 

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