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毎月 佐々部清監督がオススメする、外国映画と日本映画を1本ずつ監督よりコメントを頂き紹介していきます。

佐々部清監督プロフィール>>

Vo.23 『若者のすべて』 『家族』

■2008年2月22日(金)放送

『若者のすべて』

結婚しようよ』が公開中です。ずっとホームドラマをやりたくて、少々ベタですが、R−45を意識するとそんなベタさも悪くないかと…。そんなわけで、今回は家族の話をテーマに選びました。
ルキノ・ヴィスコンティ監督の名作です。主演は以前紹介したアラン・ドロン。
他にはクラウディア・カルディナーレやアニー・ジラルドといった名女優も名を連ねます。
父親を亡くした家族がイタリア南部の田舎からミラノという都会へと出てきます。男ばかりの5人兄弟が母親を支えながら、仕事を得るために奮闘します。しかし経済的に不安定な当時のイタリア社会では小さな仕事すらなかなか手に入りません。
アラン・ドロン扮する三男のロッコがボクシングの才能を見せ、家族を支えるのですが、次男がヤクザになっていくなどして家族はなかなか一つになりません。結果的には家族の悲劇を扱った作品ですが、僕はラストシーンに微かな救いを見出すことが出来ました。3時間近い、一大叙事詩のような映画です。徹底したリアリズムが切迫感を生み出します。
かつて、日本のTVドラマに同じタイトルがあったように思います。このタイトルを付けるなんて勇気あるなぁって思ったことを記憶しています。

 

『家族』

こちらはタイトルがまさに<家族>です。山田洋次監督の名作です。
長崎の小島の家族が、故郷を捨てて北海道まで移動していくロードムービーです。倍賞千恵子さんと井川比佐志さんが夫婦を、そしておじいちゃんを笠知衆さんが演じています。
貧しい家族が新しい夢を見ながら北海道を目指すのですが、途中に娘が病気で死んでしまったり、老いた父親を兄弟のどちらが面倒を見るか、などの家族のテーマを語っていきます。また製作時に日本では大阪万国博覧会が開催中で、劇中の家族も入場するのですが、あまりの混雑にすぐに退場します。山田洋次監督は小さな家族を描きながら、高度成長時の日本が抱える社会的な問題も提示しながら、丁寧に人物たちも描写していきます。
僕は大学生の頃にこの作品を観たのですが、もちろん感動もしたのですが、何とも言えない怒りも感じながら鑑賞しました。
ジョン・フォード監督が撮った『怒りの葡萄』というアメリカ映画があります。主演はヘンリー・フォンダで、こちらも家族のロードムービーだったように記憶しています。見比べるのも面白いかと思います。

 

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