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毎月 佐々部清監督がオススメする、外国映画と日本映画を1本ずつ監督よりコメントを頂き紹介していきます。

佐々部清監督プロフィール>>

Vo.11 『蒲田行進曲』 『終電車』

■2007年2月23日(金)放送

『蒲田行進曲』

つい先日、日本アカデミー賞の発表がありました。骨太の人間ドラマを期待する自分にとって今年の各賞は少し意外なことが多かったです。
日本アカデミー賞で思い出すのは『蒲田行進曲』です。つかこうへいさん原作の本はちょっぴりSM色のコメディーですが、深作欣二監督によるこの作品は素晴らしい人間ドラマでした。特に平田満さん演じるヤスには笑わされ、そして大いに泣かされました。
銀ちゃん=風間杜夫さん、小夏=松坂慶子さんも共に当たり役。この三人はそれぞれ、最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞、最優秀主演女優賞を受賞しています。
映画の中では銀ちゃんが主役で平田満さんのヤスは付き人の大部屋俳優ですが、アカデミー賞の主演男優は平田満さんでした。映画の世界に入った年のアカデミー賞だったのでよく覚えています。当時は、いつの日かあの壇上に上がってみたいと思ったものでした……。
『蒲田行進曲』は今でも時々観たくなります。そうそう、中村雅俊さんの主題歌<恋人も濡れる街角>の使いどころも松坂さんの美しさとリンクさせて絶品です。ホントに深作監督は上手い監督でした。

 

『終電車』

昨年の暮れに久しぶりに観ました。フランソワ・トリュフォー作品です。第二次大戦 下のフランスの舞台人たちを描いた作品です。ナチスが侵攻してくる厳しい社会情勢の中で、演劇という芸術を守るために闘う人々の話です。主演のカトリーヌ・ドヌーヴがとにかく美しいです。
僕が中学生の頃、フランスではアラン・ドロンと並ぶ大スターでした。もちろん彼女の主演作品は日本でも必ず封切られましたし、ヒットもしました。アラン・ドロンと共演した『リスボン特急』など忘れられません。
ドヌーヴはちょっと冷たい感じの整い過ぎた美人なので、若い頃には取っつき難さもあったりしたのですが、この『終電車』の頃から大好きになりました。この映画は彼女が紛れもなく主役です。知性ある演出家と若き共演者との間で、劇場主兼主演女優として揺れ動くという役どころを見事に演じています。
ラストには、ヒッチコックが大好きなトリュフォーらしいどんでん返しも用意されてます。大人の映画って感じです。
残念ですが、今の日本映画界ではこんな企画はなかなか通りません。ドヌーヴ主演の『インドシナ』は米アカデミー賞の外国語作品賞を受賞しています。

※写真は『結婚しようよ』のロケ風景です。


Vo.1
4月28日(金)放送
『ウエスト・サイド物語』
『祭りの準備』
Vo.2
5月26日(金)放送
『殺人の追憶』
『新幹線大爆破』

Vo.3
6月23日(金)放送
『太陽がいっぱい』
『潮騒』

Vo.4
7月28日(金)放送
『映画に愛をこめて
アメリカの夜』
『最も危険な遊戯』

Vo.5
8月25日(金)放送
『ジョニーは戦場に
行った』
『ほたるの墓』
Vo.6
9月29日(金)放送
『ゴッドファーザー』
『砂の器』  
Vo.7
11月3日(金)放送
『旅の重さ』
『キャリー』
Vo.8
11月24日(金)放送
『カッコーの巣の上で』
『デルス・ウザーラ』
Vo.9
12月22日(金)放送
『柳生一族の陰謀』
『007/ロシアより
愛をこめて』
Vo.10
1月26日(金)放送
『グッドナイト&
グッドラック』
『博士の愛した数式』
 
Vo.11
2月23日(金)放送
  『蒲田行進曲』
『終電車』

Vo.12
3月23日(金)放送
  『華麗なる一族』
『小さな恋のメロディ』
 
Vo.13
4月27日(金)放送
『優駿』
『荒野の七人』
Vo.14
5月25日(金)放送
『情婦』
『事件』 
Vo.15
6月22日(金)放送
『樹の海』
『殺しのドレス』 
Vo.16
7月27日(金)放送
『ドリームガールズ』
『シェルブールの雨傘』
Vo.17
8月24日(金)放送
『エルビス・オン・ステージ』
『エレキの若大将』
Vo.18
9月28日(金)放送
『荒野の1ドル銀貨』
『それでもボクはやってない』
Vo.19
10月26日(金)放送
『Aサインデイズ』
『ザ・コミットメンツ』

Vo.20
11月23日(金)放送
『太陽を盗んだ男』
『明日に向かって撃て!』

 

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