水無月

6月10日前後から梅雨入り。雨もよいの日が続く。異名は水無月。暑さのため、泉が枯渇して水がなくなるためだといわれているが、じめじめして水気の多い季節だという感のほうが強い。他にも、風待月、まことにしのぎにくい時期である。
それならば、いち早く気分を変えて、雨降りを楽しむといった風情こそが、梅雨時を乗り切る極意かもしれない。「涼一味」。涼しさの演出を随所に取り入れ、献立も食膳も涼しげに仕立て、おいしいものは早々にいただく。これが一番のようである。
殺菌効果の高い竹を器に見立てて、季節の点心とともに一献。ふく作りの青海波盛は、紫陽花の花に姿を変えている。やがて、竹林に一陣の風。そんな趣向も、風待月にはふさわしい。

【水無月の献立】

『ふく百華』出版委員会発行 『ふく百華』より抜粋
制作協力:天白ひらこし